2023/10/26 12:00
Smartrenchです。
今回は、外国出願の翻訳について少し変わったやり方をご照会したいと思います。
私は正直言って語学が苦手です。 特許を扱う上では少なからずハンデになると思っています。
なぜなら特許の世界での公用語は “ 英語 ” であり、日本語の文法とは異なるため、なかなか
馴染めないというのが理由です。
しかし、逆に考えると、日本語では、漢字、ひらがな、カタカナ、そして同じ言葉でもニュアンスが
異なると相手に伝わる意味も異なってくる・・・という難解な言語を使い分けていることになります。
そうすると何か解決できる方法があるのではないかと考えていたところ、面白いことに
気が付きました。
文法が異なる言語を翻訳するよりも、文法が同じで言語だけが異なる外国語を見つけて
翻訳する方が手っ取り早いのではないか? と思ったわけです。
そして、『 ある条件 』が重なった場合にできる 翻訳の抜け道??を見つけ、実践してきました。
先ず、対象となる外国出願が見つかった場合に、パテント・ファミリーを確認します。
ここで『 ある条件 』を確認します。 それは、韓国出願が存在するかどうか です。
韓国語の言語は、独特なハングル文字で構成されていますが、その文法自体は日本語と
同じ形式になっています。
注意が必要な点は、韓国語では1文字で意味を成す単語の取り扱いが日本語とは異なる
という点です。
また、これは韓国語の特許公報によくみられる独特な ” 癖 ” のような記述です。
それは単語と単語の間に半角のブランクを入れるのは当たり前ですが、意味のある単語の
スペルの中に半角のブランクが含まれていることが多くみられます。
半角のブランクが入っていると翻訳ソフトはご認識により、意味の通じない翻訳をしたり、
翻訳不能になったりします。
また、いくつかの単語で意味を持つ文章になる場合に、ブランクが入っていない場合も
多々あります。
この場合には、全く意味不明な言葉、カタカナなどに翻訳されるケースが多いです。
そのため、翻訳分を見ながら部分的にブランクの有無や削除を行って再度機械翻訳を
行ってみます。
少し手間のように見えますが、慣れてくると専門用語や法律用語の単語が分かってきますので
どこにブランクが必要か、不要かが分かってきます。
ここまでくれば、翻訳に苦労することはほぼ無くなり、正確な翻訳が可能になってきます。
また、昨今の機械翻訳ソフトでは辞書機能が充実しているため、翻訳した際に登録を
しておくと、次に翻訳する際にはソフトが自動的に翻訳をしてくれるため、非常に効率よく
翻訳ができることになります。
では、韓国出願が無ければどうするのか? ということですが、その場合には
申し訳ないですがご自身で翻訳にチャレンジしてください。
幸いだったのは、私が関係した技術分野では、少なからず韓国への出願が多かったので
このような手法を思いついて次第です。
ご参考になればと思いましてご照会いたしました。
他の良い方法などご教示いただけると幸いです。